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変形性股関節症の原因を徹底解明:先天性、加齢、体重、生活習慣との関係

  • 3 日前
  • 読了時間: 11分
変形性股関節症の原因に対するアイキャッチ

変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減り、痛みや機能障害を引き起こす疾患です。原因は一つではなく、先天的な要因、加齢、体重、生活習慣など、様々な要因が複雑に絡み合って発症します。


この記事では、変形性股関節症の多岐にわたる原因を詳しく解説し、予防と対策についてご紹介します。


整形外科で8年間勤務して、専門学校で非常勤講師をしながら整骨院,整体院をしている医療従事者が詳しく解説します。



この記事の監修者情報

記事の監修者の顔
吉原 稔

資格:柔道整復師 (整骨院を開業できる国家資格)

柔道整復師専科教員(大学、専門学校の柔道整復師科で講義することができる資格)

NSCA CSCS(全米ストレングス・コンディショニングスペシャリスト)

経歴

2010~2015年 医療法人堺整形外科医院 福岡スポーツクリニック

2015~2017年 医療法人TSC タケダスポーツクリニック

2018~現在 よし姿勢&スポーツ整骨院・整体院

2014~2017年 福岡医療専門学校 非常勤講師

2015~2023年 九州医療専門学校 非常勤講師

2024~現在   福岡医健・スポーツ専門学校 非常勤講師


目次

・股関節の構造と役割

・軟骨の重要性:クッションと滑らかな動き

・変形性股関節症の初期症状と進行

・先天的な要因:臼蓋形成不全とは

・加齢による軟骨の変性:40代からの注意点

・体重増加の影響:股関節への過剰な負担

・スポーツによる股関節への負担

・立ち仕事や重労働による影響

・和式生活と股関節への影響

・適切な体重管理と食事

・股関節を支える筋力トレーニング

・股関節の柔軟性を高めるストレッチ



変形性股関節症とは?股関節の基礎知識


股関節の構造と役割


股関節は、骨盤と大腿骨をつなぐ人体において重要な関節であり、歩行、立ち座り、回旋など、日常生活における様々な動作を円滑に行う上で不可欠な役割を担っています。


この関節は、大腿骨の先端にある球状の大腿骨頭が、骨盤に位置する寛骨臼という深いソケット状のくぼみにはまり込むような構造をしています。


この球関節構造により、股関節は広範囲にわたる自由な動きを可能にしています。


関節の表面は、摩擦を軽減し、衝撃を吸収する役割を果たす、滑らかで弾力性のある軟骨組織で覆われています。


この軟骨の存在により、骨同士が直接接触することなく、スムーズな関節運動が実現されるのです。


股関節の健康は、日々の活動の質を大きく左右するため、その構造と機能を理解することは非常に重要です。


股関節の構造


軟骨の重要性:クッションと滑らかな動き


股関節における軟骨は、関節にかかる衝撃を吸収し、骨同士が直接ぶつかり合うのを防ぐ、


クッションのような役割を果たしています。


また、軟骨は関節の動きを非常に滑らかにする機能も担っており、これにより私たちは痛みを感じることなく


、スムーズに歩いたり、走ったり、座ったりすることができます。


しかし、加齢、遺伝的要因、過度の負荷、または怪我など、様々な原因により、


この軟骨が徐々にすり減ったり、損傷したりすることがあります。


軟骨がすり減ると、骨同士が直接接触するようになり、これが痛み、炎症、


そして最終的には変形性股関節症を引き起こします。


軟骨は自己修復能力が低いため、一度損傷すると自然に元の状態に戻ることは難しいとされています。


そのため、軟骨を保護し、その健康を維持することが、股関節の健康を保つ上で非常に重要となります。



変形性股関節症の初期症状と進行


変形性股関節症の初期段階では、股関節に違和感や軽い痛みを感じることが一般的です。


これらの症状は、特に朝起きた直後や、長時間同じ姿勢を続けた後に現れやすく、


立ち上がりや歩き始めなど、股関節に負担がかかる動作の際に顕著になることがあります。


初期の痛みは、休むことで和らぐことが多いですが、病状が進行するにつれて、


痛みの頻度や強さが増し、安静時にも痛みを感じるようになることがあります。


また、股関節の可動域が徐々に狭くなり、股関節を十分に動かせなくなることもあります。


具体的には、靴下を履く、爪を切る、和式のトイレを使用するなどの動作が困難になることがあります。


さらに、歩行時に足を引きずる、階段の上り下りがつらい、といった症状が現れることもあります。




変形性股関節症の主な原因:複合的な要因


先天的な要因:臼蓋形成不全とは


変形性股関節症の潜在的な原因の一つとして、臼蓋形成不全という先天的な股関節の形態異常が挙げられます。



臼蓋形成不全とは、股関節を構成する寛骨臼の発育が不十分で、


大腿骨頭を十分に覆うことができない状態を指します。


正常な股関節では、寛骨臼が大腿骨頭を適切に覆い、関節にかかる圧力を分散させる役割を果たします。


しかし、臼蓋形成不全の場合、大腿骨頭が寛骨臼から逸脱しやすく、


関節の一部分に過剰な負担がかかってしまいます。


この状態が長期間続くと、股関節の軟骨が早期に摩耗し、


変形性股関節症の発症リスクを高めることになります。


臼蓋形成不全は、幼少期の股関節の発育過程における何らかの異常が原因と考えられていますが、


遺伝的な要因も関与している可能性があります。日本人に比較的多く見られることが知られています。


股関節を形成する骨の名称


加齢による軟骨の変性:40代からの注意点


加齢は、変形性股関節症の重要なリスクファクターの一つであり、特に40代以降になると、


その影響が顕著になります。


年齢を重ねるにつれて、股関節の軟骨に含まれる水分量が徐々に減少し、


軟骨の柔軟性や弾力性が失われていきます。


その結果、軟骨が衝撃を吸収する能力が低下し、股関節にかかる負担が増大します。


また、加齢に伴い、軟骨を修復する能力も低下するため、


一度損傷した軟骨が元の状態に戻りにくくなります。


さらに、加齢に伴う筋肉量の減少や、関節周囲の組織の柔軟性低下も、


股関節への負担を増加させる要因となります。


したがって、40代以降は、股関節の健康に特に注意を払い、適切な体重管理、適度な運動、


バランスの取れた食事などを心がけることが重要です。定期的な健康診断も推奨されます。



体重増加の影響:股関節への過剰な負担


体重増加は、股関節に大きな負担をかけ、変形性股関節症の発症や進行を加速させる要因となります。


股関節は、体重を支え、歩行や走行などの動作をスムーズに行うために重要な役割を果たしていますが、


体重が増加すると、股関節にかかる負荷が増大し、軟骨の摩耗を促進します。


特に、肥満の方は、股関節への負担が過剰になり、軟骨の損傷や炎症を引き起こしやすくなります。



た、体重増加は、股関節だけでなく、膝関節や足関節など、他の関節にも負担をかけるため、


全身の関節疾患のリスクを高める可能性があります。


適切な体重管理は、変形性股関節症の予防と治療において非常に重要であり、


バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠などを心がけることが大切です。




見過ごせない生活習慣:スポーツと仕事の影響


スポーツによる股関節への負担


スポーツ活動は、心身の健康を促進する一方で、股関節に過度な負担をかける可能性もあります。


特に、ランニング、ジャンプ、サッカー、バスケットボールなど、股関節を頻繁に使うスポーツや、


高負荷がかかるスポーツは、軟骨の摩耗を促進し、変形性股関節症のリスクを高めることがあります。


スポーツによる股関節への負担を軽減するためには、適切なフォームを習得し、


ウォーミングアップとクールダウンを十分に行うことが重要です。


また、自分の体力や運動能力に合わせたトレーニングメニューを作成し、


無理のない範囲で運動を行うようにしましょう。


さらに、スポーツの種類によっては、股関節を保護するためのサポーターやインソールを使用することも有効です。



もし、スポーツ中に股関節に痛みを感じた場合は、無理に運動を続けず、早めに専門医に相談することが大切です。



立ち仕事や重労働による影響


長時間の立ち仕事や重い物を持ち上げる作業は、股関節に持続的な圧力をかけ、大きな負担となります。


このような作業を続けると、股関節の軟骨が徐々にすり減り、変形性股関節症のリスクが高まります。


特に、不自然な姿勢や無理な体勢での作業は、股関節への負担をさらに増大させる可能性があります。


立ち仕事や重労働による股関節への負担を軽減するためには、こまめな休憩を取り、


ストレッチや軽い運動を行うことが効果的です。


また、作業環境を改善し、適切な高さの作業台や椅子を使用したり、


重い物を持ち上げる際には、正しいフォームを意識したりすることも重要です。



和式生活と股関節への影響


畳に直接座る、床に座って食事をする、布団で寝起きするなどの和式生活は、


股関節に特有の負担をかける可能性があります。


これらの生活様式では、股関節を深く曲げたり、開いたりする姿勢を長時間続けることが多く、


股関節周囲の筋肉や靭帯に過剰な負荷がかかります。


特に、正座やあぐらは、股関節を強く屈曲させるため、軟骨への圧力を高め、摩耗を促進する可能性があります。


変形性股関節症のリスクを軽減するためには、椅子やベッドを使用するなど、洋式生活を取り入れることを検討しましょう。


椅子に座る際には、股関節が90度に曲がるように調整し、背もたれにしっかりと寄りかかることで、


股関節への負担を軽減することができます。


また、寝具も硬めのマットレスを選ぶことで、股関節への負担を分散させることができます。




変形性股関節症の予防と対策:今日からできること


適切な体重管理と食事


適切な体重管理は、変形性股関節症の予防と進行を遅らせる上で非常に重要です。


過剰な体重は、股関節にかかる負担を増大させ、軟骨の摩耗を促進する要因となります。


バランスの取れた食事を心がけ、摂取カロリーをコントロールすることで、適正体重を維持するように努めましょう。


特に、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど、骨や軟骨の健康に必要な栄養素を積極的に摂取することが大切です。

カルシウム

骨の主成分であり、骨密度を高める効果がある。

ビタミンD

カルシウムの吸収を助け、骨の形成を促進する。

ビタミンK

骨の代謝に関与し、骨の強度を高める。

グルコサミン・コンドロイチン

軟骨の成分であり、軟骨の修復を助ける効果が期待されている。

これらの栄養素は、サプリメントで補助的に摂取することもできますが、まずはバランスの取れた食事から摂取するように心がけましょう。


健康的な食事


股関節を支える筋力トレーニング


股関節周囲の筋肉を強化することは、股関節の安定性を高め、関節への負担を軽減するために非常に効果的です。


特に、大腿四頭筋、ハムストリングス、臀筋などの筋肉を鍛えることで、


股関節をしっかりと支え、衝撃を吸収する能力を高めることができます。


  スクワット :大腿四頭筋や臀筋を効果的に鍛えることができる代表的なトレーニング


  ヒップリフト:臀筋を中心に、ハムストリングスも鍛えるトレーニング


これらの筋力トレーニングは、無理のない範囲で、正しいフォームで行うことが重要です。過度な負荷や誤ったフォームでのトレーニングは、逆に股関節を痛める原因となることがあります。


ヒップリフトのやり方


股関節の柔軟性を高めるストレッチ


股関節の柔軟性を高めることは、関節の可動域を広げ、股関節の動きをスムーズにするために重要です。


柔軟性が向上することで、股関節にかかる負担が分散され、軟骨の摩耗を抑制することができます。


股関節をゆっくりと伸ばすストレッチを毎日行うことで、柔軟性を高めることができます。


代表的なストレッチとしては、股関節を前後に開脚するストレッチや、


股関節を内側や外側に回旋させるストレッチなどがあります。


ストレッチを行う際には、痛みを感じない範囲で、ゆっくりと呼吸をしながら行うことが大切です。


反動をつけたり、無理に伸ばしたりすると、筋肉や靭帯を痛める原因となることがあります。


また、ストレッチを行う前に、軽いウォーミングアップを行うことで、筋肉を温め、柔軟性を高めることができます。




まとめ:早期発見と適切な対策で快適な生活を


変形性股関節症は、先天的な要因、加齢、体重増加、生活習慣など、様々な原因が複雑に絡み合って発症する疾患です。


しかし、早期に発見し、適切な対策を行うことで、進行を遅らせ、痛みを軽減し、快適な生活を送ることができます。


股関節に違和感や痛みを感じたら、自己判断せずに、早めに専門医に相談し、適切な診断と治療を受けることが大切です。


また、日常生活においては、適切な体重管理、バランスの取れた食事、適度な運動、正しい姿勢などを心がけることで、股関節への負担を軽減することができます。


変形性股関節症は、決して諦める必要のない疾患です。早期発見と適切な対策によって、症状をコントロールし、活動的な生活を維持することができます。




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出典・間接引用


 足立慶友整形外科

  変形性股関節症の原因|なぜ発症するのか・リスク因子


 PHYSIO CENTER

  変形性股関節症の遺伝的要因について

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