【保存版】左肩から肘への痛み:筋肉?神経?受診の目安と対処法まとめ
- よし 整骨院
- 6月21日
- 読了時間: 11分
左肩から肘にかけての痛みでお悩みではありませんか?日常生活に支障をきたすほどの痛みや、なかなか改善しない痛みには、様々な原因が考えられます。この記事では、左肩から肘の痛みの原因、自分でできる対処法、そして病院を受診する際の目安について整形外科で8年間勤務と専門学校の講師を10年間しながら、現在治療院を運営している国家資格者が解説します。我慢せずに、つらい痛みから解放されましょう。
この記事の監修者情報

資格:柔道整復師 (整骨院を開業できる国家資格)
柔道整復師専科教員(大学、専門学校の柔道整復師科で講義することができる資格)
NSCA CSCS(全米ストレングス・コンディショニングスペシャリスト)
経歴
2010~2015年 医療法人堺整形外科医院 福岡スポーツクリニック
2015~2017年 医療法人TSC タケダスポーツクリニック
2018~現在 よし姿勢&スポーツ整骨院・整体院
2014~2017年 福岡医療専門学校 非常勤講師
2015~2023年 九州医療専門学校 非常勤講師
2024~現在 福岡医健・スポーツ専門学校 非常勤講師
目次
・筋肉や関節の炎症(五十肩や四十肩)
・神経の圧迫
・安静と冷却
・ストレッチとエクササイズ
・市販薬の活用
・痛みで日常生活に支障がある場合
・しびれや麻痺を伴う場合
・外傷が原因の場合
・診断と検査
・治療方法
・リハビリテーション
まとめ
左肩から肘の痛みの原因を探る
筋肉や肩関節の炎症(五十肩や四十肩)
肩から肘にかけての痛みは、日常生活において多くの人が経験する可能性のある症状です。この痛みは、筋肉や関節の炎症が原因であることが少なくありません。例えば、重い物を持ち上げたり、不自然な姿勢を続けたりすることで、筋肉に過度の負担がかかり、炎症を引き起こすことがあります。また、関節自体に炎症が生じることもあり、これが痛みの原因となる場合があります。
特に、肩や肘の周辺は、日常的な動作で頻繁に使用されるため、炎症が起こりやすい部位です。テニスやゴルフなどのスポーツを行う際には、これらの部位に繰り返し負荷がかかるため、炎症のリスクが高まります。さらに、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用も、不適切な姿勢を長時間続けることで、肩や肘に負担をかけ、炎症を引き起こす可能性があります。
特に五十肩や四十肩といわれる肩関節周囲炎は肘まで痛くなることがよくあります。場合によってはしびれ感も出現します。
しかし、痛みが続く場合や、日常生活に支障をきたす場合は、専門医の診察、整体、整骨院の施術を受けることをお勧めします。専門医は、痛みの原因を特定し、適切な治療法を提案してくれます。

神経の圧迫
肩から肘にかけての痛みは、神経の圧迫によって引き起こされることがあります。特に、首の病気である頸椎症性神経根症や頸椎ヘルニアは、神経が圧迫されることで肩や腕に痛みやしびれを引き起こす代表的な疾患です。頸椎は、首の骨であり、その中を通る神経が圧迫されると、神経の走行に沿って痛みが生じることがあります。
また、胸郭出口症候群も神経圧迫による痛みの原因となります。胸郭出口とは、鎖骨と第一肋骨の間にある空間のことで、この部分で神経や血管が圧迫されると、肩、腕、手に痛みやしびれが生じることがあります。重い荷物を運ぶ作業や、長時間腕を上げる作業などが原因となることがあります。
神経圧迫による痛みは、筋肉や関節の炎症による痛みとは異なり、しびれや場合によっては麻痺を伴うことがあります。
首を上に向けたときに腕に痛みしびれが出る場合は首の問題を疑います。
自分でできる対処法
安静と冷却
肩や肘に痛みを感じた場合、まず大切なのは患部を安静に保つことです。無理に動かしたり、負担をかけたりすると、炎症が悪化し、痛みがさらに強くなる可能性があります。できるだけ安静にし、痛む部分を固定することが望ましいです。
炎症を抑えるためには、冷却が効果的です。冷却パックや氷嚢などをタオルで包み、痛む部分に15分から20分程度当てます。これを1日に数回繰り返すと、炎症を抑え、痛みを和らげることができます。市販の冷却スプレーも手軽に使用できますが、冷却しすぎると凍傷になる可能性があるため、注意が必要です。
また、市販の湿布薬も痛みの緩和に役立ちます。ロキソニンSテープ、ボルタレンテープ、モーラステープなどの湿布薬には、消炎鎮痛成分が含まれており、痛みを抑える効果があります。湿布薬を使用する際は、使用上の注意をよく読み、用法・用量を守って使用しましょう。
皮膚にかぶれやかゆみが生じた場合は、使用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
ストレッチとエクササイズ
痛みが少し和らいできたら、肩や肘のストレッチや軽いエクササイズを行い、筋肉や関節の柔軟性を高めることが大切です。ただし、無理なストレッチやエクササイズは、かえって痛みを悪化させる可能性があるため、注意が必要です。痛みを感じたらすぐに中止し、無理のない範囲で行いましょう。
肩のストレッチとしては、腕を大きく回したり、肩甲骨を寄せたりする運動が効果的です。肘のストレッチとしては、腕を伸ばして手首を反らせたり、肘を曲げ伸ばしたりする運動が効果的です。これらのストレッチをゆっくりと行うことで、筋肉や関節の柔軟性が高まり、痛みの緩和につながります。
軽いエクササイズとしては、ダンベルやチューブを使った筋力トレーニングが効果的です。ただし、重すぎる負荷をかけると、痛みが悪化する可能性があるため、軽い負荷から始め、徐々に負荷を上げていくようにしましょう。また、ウォーキングや水泳などの有酸素運動も、血行を促進し、痛みの緩和に役立ちます。


市販薬の活用
痛みが強い場合は、市販の鎮痛剤を服用することも一つの方法です。ロキソニンSなどの鎮痛剤には、痛みを抑える効果があり、一時的に痛みを和らげることができます。ただし、市販薬はあくまで一時的な対処法であり、痛みの根本的な原因を解決するものではありません。
市販薬を服用する際は、用法・用量を守り、長期連用は避けましょう。また、他の薬との飲み合わせに注意が必要です。特に、胃腸薬や血液をサラサラにする薬を服用している場合は、医師または薬剤師に相談してから服用するようにしましょう。
市販薬を服用しても痛みが改善しない場合や、副作用が現れた場合は、すぐに服用を中止し、医師の診察を受けてください。また、市販薬は症状を一時的に抑えるためのものであり、根本的な治療が必要な場合は、医師の指示に従うことが重要です。市販薬に頼りすぎず、適切な医療機関を受診し、原因を特定して治療を受けるようにしましょう。
病院を受診する目安
痛みで日常生活に支障がある場合
肩や肘の痛みが非常に強く、日常生活に支障をきたす場合は、早めに整形外科を受診することが重要です。例えば、服を着替える、食事をする、字を書くなどの日常的な動作が困難な場合や、夜間に痛みで目が覚めてしまう場合は、受診を検討しましょう。
3日たっても痛みが強い場合は、我慢せずに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
痛みが強い場合は、自己判断で様子を見るのではなく、専門医の診察を受けることをお勧めします。専門医は、痛みの原因を特定し、適切な治療法を提案してくれます。また、必要に応じて、レントゲン検査やMRI検査などの画像検査を行い、より詳細な診断を行います。
しびれや麻痺を伴う場合
肩から肘にかけてしびれや麻痺がある場合は、神経が圧迫されている可能性が高いため、早急に医療機関を受診する必要があります。しびれや麻痺は、神経の機能が低下していることを示すサインであり、放置すると症状が悪化する可能性があります。
神経圧迫の原因としては、頸椎症性神経根症や胸郭出口症候群などが考えられます。これらの疾患は、神経が圧迫されることで、肩、腕、手に痛みやしびれを引き起こします。また、まれに腫瘍が神経を圧迫している場合もあります。
外傷が原因の場合
転倒や事故などによる外傷が原因で肩や肘の痛みが始まった場合は、骨折や脱臼の可能性があるため、直ちに整形外科を受診する必要があります。外傷による痛みは、放置すると症状が悪化する可能性があり、後遺症が残ることもあります。
骨折や脱臼は、レントゲン検査で確認することができます。骨折の場合は、ギプスや手術による治療が必要となることがあります。脱臼の場合は、整復(元の位置に戻す)が必要となります。
外傷による痛みがある場合は、自己判断で様子を見るのではなく、専門医の診察を受けることが重要です。専門医は、適切な診断と治療を行い、早期の回復をサポートします。また、リハビリテーションを行うことで、機能回復を促進することができます。
病院での治療
診断と検査
病院では、肩や肘の痛みの原因を特定するために、様々な診断と検査が行われます。まず、医師による問診が行われ、痛みの種類、痛みの場所、痛みがいつから始まったか、痛みが悪化する状況などを詳しく聞かれます。また、過去の病歴や、現在服用している薬なども確認されます。
次に、触診が行われます。医師は、肩や肘の周辺を触診し、腫れ、圧痛、可動域などを確認します。触診によって、痛みの原因となっている部位や、炎症の程度などを把握することができます。
さらに、レントゲン検査やMRI検査などの画像検査が行われることがあります。レントゲン検査は、骨の状態を確認するために行われます。骨折や脱臼、変形性関節症などの診断に役立ちます。MRI検査は、筋肉、靭帯、神経などの軟部組織の状態を確認するために行われます。腱板断裂、靭帯損傷、神経圧迫などの診断に役立ちます。これらの検査結果を総合的に判断し、痛みの原因を特定します。
治療方法
肩や肘の痛みの治療方法は、痛みの原因によって異なります。薬物療法では、鎮痛剤や湿布薬が用いられます。鎮痛剤は、痛みを抑える効果があり、炎症を伴う場合は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が使用されます。湿布薬は、局所の炎症を抑える効果があり、痛みを和らげます。
理学療法(リハビリテーション)では、運動療法や物理療法が行われます。運動療法では、肩や肘の筋肉を強化し、関節の可動域を広げるためのエクササイズを行います。物理療法では、温熱療法や電気療法などを行い、血行を促進し、痛みを和らげます。
注射療法では、痛みの部位に直接、鎮痛剤やステロイドを注射します。注射療法は、痛みを迅速に和らげる効果がありますが、効果は一時的であり、繰り返し行う必要があります。手術療法は、腱板断裂や関節の変形などが原因で、他の治療法では改善が見られない場合に検討されます。手術の種類は、原因となる疾患によって異なります。
よし姿勢&スポーツ整骨院の治療方法
当院の施術はあらゆる痛みは大なり、小なりの関節や姿勢のゆがみから来ていると思っています。そのゆがみを筋肉のトリガーポイントに筋膜リリースなどを行い整えていきます。
筋膜リリースは指や、肘を使ったり、カッピングや金属のかっさを使います。しびれも神経の近くの癒着が原因のことも多いです。その癒着をとって神経の滑走をよくしてあげると神経痛が改善されることをよく経験します。

まとめ
左肩から肘にかけての痛みは、様々な原因で起こりえます。筋肉や関節の炎症、神経の圧迫、その他の疾患など、原因は多岐にわたります。痛みの原因を特定するためには、医療機関を受診し、適切な検査を受けることが重要です。
自己判断せずに、適切な対処法を行い、必要に応じて病院を受診することが大切です。
安静、冷却、ストレッチ、市販薬の活用など、自分でできる対処法もありますが、痛みが改善しない場合は、専門医の診察を受けることをお勧めします。つらい痛みから解放され、快適な生活を取り戻しましょう。
よくある質問
Q1. 左肩から肘にかけての痛みの主な原因は何ですか?
A1. 筋肉・関節の炎症や神経の圧迫が主な原因です。
補足:五十肩(肩関節周囲炎)や頸椎症、胸郭出口症候群などが典型的です。日常動作や姿勢による影響も大きく、検査での鑑別が重要です。
Q2. 自宅でできる左肩〜肘の痛みへの対処法はありますか?
A2. 安静、冷却、市販薬、ストレッチなどが効果的です。
補足:初期は冷却と安静を優先し、改善が見られたら軽いストレッチやエクササイズで再発予防を行いましょう。
Q3. どのような症状があれば病院を受診すべきですか?
A3. 強い痛みやしびれ、麻痺、外傷がある場合は早急な受診が必要です。
補足:3日以上続く痛み、夜間痛、日常生活の支障がある場合も整形外科や専門医の診察を推奨します。
Q4. 整骨院ではどのような施術を受けられますか?
A4. 姿勢調整や筋膜リリースによる痛みの緩和が可能です。
補足:当院では、関節のゆがみや神経の滑走障害にアプローチし、トリガーポイント療法やかっさ、カッピングを併用して改善を図ります。
Q5. 肩から肘の痛みは何科を受診すればいいですか?
A5. 整形外科の受診が基本ですが、神経症状がある場合は脳神経外科も検討します。
補足:保存療法で改善しない場合や、画像検査が必要なときは整形外科が適しています。慢性的な不調には整骨院との併用も効果的です。