五十肩/四十肩(肩関節周囲炎)の悪化要因とは?動き・やってはいけないこと・対処法を解説
- 4 日前
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肩関節周囲炎、通称五十肩や四十肩は、特定の動きによって症状が悪化することがあります。日常生活での注意点を知り、適切な対処法で痛みを和らげ、早期回復を目指しましょう。
整形外科で8年間勤務して、専門学校で非常勤講師をしながら整骨院,整体院をしている医療従事者が詳しく解説します。
この記事の監修者情報

資格:柔道整復師 (整骨院を開業できる国家資格)
柔道整復師専科教員(大学、専門学校の柔道整復師科で講義することができる資格)
NSCA CSCS(全米ストレングス・コンディショニングスペシャリスト)
経歴
2010~2015年 医療法人堺整形外科医院 福岡スポーツクリニック
2015~2017年 医療法人TSC タケダスポーツクリニック
2018~現在 よし姿勢&スポーツ整骨院・整体院
2014~2017年 福岡医療専門学校 非常勤講師
2015~2023年 九州医療専門学校 非常勤講師
2024~現在 福岡医健・スポーツ専門学校 非常勤講師
目次
・肩関節周囲炎(五十肩/四十肩)の基礎知識
・肩関節周囲炎の原因
・肩関節周囲炎の症状
・肩関節周囲炎で避けるべき動作
・日常生活での注意点
・やってはいけないこと
・病院での治療法
・自宅でできるリハビリ
・再発防止のための生活習慣
・定期的なストレッチと運動
・専門家への相談
肩関節周囲炎とは?
肩関節周囲炎(五十肩/四十肩)の基礎知識
肩関節周囲炎は、肩の痛みと可動域制限を特徴とする一般的な疾患です。40代以降に多く発症し、自然治癒することもありますが、適切な治療とリハビリを行うことで、より早く症状を改善できます。
肩関節周囲炎、通称五十肩や四十肩は、文字通り40代から50代の方に多く見られる疾患ですが、近年では30代でも発症するケースが増えています。肩の痛みだけでなく、腕を上げたり、後ろに回したりする動作が困難になるのが特徴です。日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
この疾患は、肩関節を構成する腱板や関節包といった組織の炎症が原因と考えられています。加齢に伴う組織の変性や、繰り返しの動作による負担が炎症を引き起こしやすくなります。また、姿勢の悪さや運動不足も、肩関節周囲の血行不良を招き、炎症を悪化させる要因となります。
しかし、肩の痛みがあるからといって、必ずしも肩関節周囲炎とは限りません。腱板断裂や変形性肩関節症など、他の疾患が原因である可能性もあります。
そのため、自己判断せずに、まずは整形外科を受診し、正確な診断を受けることが重要です。医師の診察やレントゲン、MRIなどの検査を通じて、痛みの原因を特定し、適切な治療を受けるようにしましょう。早期の診断と治療が、症状の改善につながります。
肩関節周囲炎の原因
肩関節周囲炎の明確な原因は特定されていませんが、加齢に伴う腱板の変性や、肩関節周囲の組織の炎症が関与していると考えられています。また、糖尿病や甲状腺疾患などの基礎疾患がリスクを高めることもあります。
肩関節周囲炎の発症には、様々な要因が複雑に関与していると考えられています。加齢による腱板の変性は、腱板を構成するコラーゲン線維の減少や変質を引き起こし、腱板の柔軟性や強度を低下させます。
これにより、肩関節に負担がかかりやすくなり、炎症のリスクが高まります。また、肩関節周囲の組織、例えば関節包や滑液包などの炎症も、肩関節周囲炎の原因となります。これらの組織の炎症は、肩関節の動きを制限し、痛みを引き起こします。
さらに、生活習慣も肩関節周囲炎の発症に関与している可能性があります。長時間のデスクワークや猫背などの不良姿勢は、肩甲骨の位置を悪くし、肩関節周囲の筋肉のバランスを崩します。これにより、肩関節に過剰な負担がかかり、炎症のリスクが高まります。
また、運動不足も肩関節周囲の血行不良を招き、炎症を悪化させる要因となります。適度な運動は、肩関節周囲の筋肉を強化し、血行を促進し、肩関節の柔軟性を保つために重要です。
基礎疾患も肩関節周囲炎のリスクを高めることが知られています。糖尿病は、全身の血管を傷つけ、肩関節周囲の血行不良を引き起こす可能性があります。
また、甲状腺疾患は、ホルモンバランスを崩し、肩関節周囲の炎症を悪化させる可能性があります。これらの基礎疾患をお持ちの方は、肩関節周囲炎の発症に注意し、定期的な検査や適切な治療を受けるようにしましょう。

肩関節周囲炎の症状
主な症状は、肩の痛みと腕を上げる、後ろに回すといった動作の制限です。特に夜間痛が強く、睡眠を妨げられることもあります。症状の進行度合いによって、急性期、慢性期、回復期に分けられます。
肩関節周囲炎の初期段階では、肩の奥に鈍い痛みを感じることがあります。この痛みは、徐々に強くなり、腕を上げたり、後ろに回したりする動作が困難になります。
特に、夜間痛が強く、睡眠を妨げられることも少なくありません。痛みで目が覚めてしまう、寝返りを打つのがつらいといった症状が現れることがあります。
肩関節周囲炎の症状は、進行度合いによって急性期、慢性期、回復期に分けられます。
急性期は、炎症が最も強く、激しい痛みを伴います。この時期は、安静を保ち、炎症を抑える治療が中心となります
慢性期は、炎症が落ち着き、痛みは軽減しますが、肩の可動域制限が残ります。この時期は、リハビリテーションを中心に、肩の可動域を改善する治療を行います。
回復期は、肩の可動域が徐々に回復し、日常生活への復帰を目指します。この時期も、リハビリテーションを継続し、再発予防に努めることが重要です。
肩関節周囲炎の症状は、個人差が大きく、同じ人でも日によって症状が変動することがあります。痛みの程度や可動域制限の範囲、夜間痛の有無なども、人によって異なります。そのため、症状を正確に把握し、医師に伝えることが、適切な治療を受けるために重要です。

どんな動きで悪化しやすい?
肩関節周囲炎で避けるべき動作
肩関節周囲炎の際には、特定の動きで痛みが悪化することがあります。特に、腕を高く上げる動作や、急なひねり、重いものを持つ動作は避けるようにしましょう。無理な運動やストレッチも逆効果になることがあります。
肩関節周囲炎を発症している場合、特定の動作によって肩の痛みが悪化する可能性があります。特に注意すべきは、腕を肩より高く上げる動作です。
例えば、洗濯物を干す、棚の上の物を取る、高い所に手を伸ばすなどの動作は、肩関節に大きな負担をかけ、痛みを悪化させる原因となります。これらの動作を行う際は、できるだけ腕を高く上げないように工夫するか、家族や周囲の人に手伝ってもらうようにしましょう。
また、急なひねり動作も避けるべきです。例えば、後ろを振り返る際に肩だけをひねる、スポーツで急に体をひねるなどの動作は、肩関節に強い衝撃を与え、痛みを悪化させる可能性があります。
これらの動作を行う際は、できるだけゆっくりと、肩に負担がかからないように注意しましょう。
重いものを持つ動作も、肩関節に大きな負担をかけます。特に、片方の肩に重い荷物をかけるのは避けましょう。荷物を持つ際は、できるだけ両肩に均等に分散させるか、リュックサックなどを使用するようにしましょう。
日常生活での注意点
日常生活では、肩に負担をかけない姿勢を心がけ、重い荷物を持つ際は反対側の肩にかけるなど工夫しましょう。また、長時間のデスクワークでは、定期的に肩を回すなどのストレッチを行い、血行を促進することが大切です。
肩関節周囲炎の症状を悪化させないためには、日常生活での注意が不可欠です。まず、姿勢に気を配りましょう。猫背や前かがみの姿勢は、肩関節に負担をかけ、痛みを悪化させる原因となります。
背筋を伸ばし、正しい姿勢を保つように心がけましょう。椅子に座る際は、深く腰掛け、背もたれに背中をしっかりとつけるようにしましょう。
重い荷物を持つ際は、肩に負担がかからないように工夫しましょう。片方の肩に重い荷物をかけるのは避け、できるだけ両肩に均等に分散させるようにしましょう。
リュックサックを使用するのも効果的です。また、荷物を持ち上げる際は、膝を曲げて腰を落とし、荷物を体に近づけて持ち上げるようにしましょう。これにより、肩への負担を軽減することができます。
長時間のデスクワークは、肩関節周囲の筋肉を緊張させ、血行不良を招きます。定期的に休憩を取り、肩を回す、腕を伸ばすなどのストレッチを行いましょう。また、首や肩を温めることで、血行を促進し、筋肉の緊張を和らげることができます。

やってはいけないこと
痛みを我慢して無理に動かすこと、自己判断での過度な運動、長時間の同じ姿勢、冷えなどが挙げられます。症状が悪化する前に、専門医の診察を受け、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。
肩関節周囲炎の症状を悪化させる行動は避けるべきです。まず、痛みを我慢して無理に肩を動かすことは絶対にやめましょう。痛みがある場合は、安静を保ち、炎症を抑えることが重要です。無理に動かすと、炎症が悪化し、症状が長引く可能性があります。
自己判断での過度な運動も避けるべきです。肩関節周囲炎の症状がある場合、運動の種類や強度によっては、肩に負担をかけ、痛みを悪化させる可能性があります。運動を行う際は、必ず医師や理学療法士に相談し、適切な運動メニューを作成してもらいましょう。
長時間の同じ姿勢も、肩関節周囲の筋肉を緊張させ、血行不良を招きます。特に、デスクワークやスマートフォンの操作など、長時間同じ姿勢を続ける場合は、定期的に休憩を取り、肩を回す、腕を伸ばすなどのストレッチを行いましょう。
冷えも肩関節周囲の血行を悪くし、痛みを悪化させる原因となります。体を温めるように心がけましょう。シャワーだけでなく、湯船に浸かる、温かい飲み物を飲む、肩を温めるなどの対策を行いましょう。
肩関節周囲炎の治療とリハビリ
病院での治療法
病院では、痛み止めの内服薬や湿布、注射などによる薬物療法、理学療法士によるリハビリテーションが行われます。症状が改善しない場合は、関節鏡手術などの外科的治療が検討されることもあります。
肩関節周囲炎の治療は、痛みの緩和と肩関節の可動域改善を目的として行われます。病院では、症状や進行度合いに応じて、様々な治療法が選択されます。薬物療法では、痛み止めの内服薬や湿布、注射などが用いられます。
内服薬としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や鎮痛薬などが処方されます。湿布は、患部に直接貼ることで、痛みを和らげる効果があります。注射としては、ステロイド注射やヒアルロン酸注射などが行われます。
ステロイド注射は、炎症を抑え、痛みを軽減する効果がありますが、副作用のリスクもあるため、慎重に使用されます。ヒアルロン酸注射は、関節の潤滑性を高め、痛みを和らげる効果があります。
理学療法士によるリハビリテーションは、肩関節の可動域改善や筋力強化を目的として行われます。理学療法士は、患者さんの症状に合わせて、ストレッチや運動療法、物理療法などを組み合わせたリハビリプログラムを作成します。
ストレッチは、肩関節周囲の筋肉や靭帯を伸ばし、可動域を広げる効果があります。運動療法は、肩関節周囲の筋肉を強化し、肩関節の安定性を高める効果があります。物理療法は、温熱療法や電気刺激療法などを用いて、痛みを和らげ、血行を促進する効果があります。
薬物療法やリハビリテーションで症状が改善しない場合は、関節鏡手術などの外科的治療が検討されることもあります。関節鏡手術は、関節内部を観察しながら、炎症の原因となっている組織を切除したり、癒着を剥離したりする手術です。関節鏡手術は、低侵襲であり、手術後の回復も早いというメリットがあります。
自宅でできるリハビリ
自宅では、温熱療法や簡単なストレッチ、軽い運動などが効果的です。ただし、痛みを感じる場合は無理に行わず、専門家のアドバイスを受けながら進めるようにしましょう。YouTubeなどで紹介されている五十肩向けストレッチも参考になります。
病院での治療に加えて、自宅でもできるリハビリテーションを行うことで、肩関節周囲炎の改善を促進することができます。自宅でできるリハビリテーションとしては、温熱療法、簡単なストレッチ、軽い運動などが挙げられます。温熱療法は、肩関節周囲の血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果があります。
入浴やシャワーで温める、蒸しタオルやカイロで温めるなどの方法があります。ただし、熱すぎると逆効果になるため、適度な温度で行うようにしましょう。
簡単なストレッチは、肩関節の可動域を広げ、柔軟性を高める効果があります。腕を回す、肩をすくめる、肩甲骨を寄せるなどのストレッチを、痛みがない範囲でゆっくりと行いましょう。YouTubeなどで紹介されている五十肩向けのストレッチも参考になります。
軽い運動は、肩関節周囲の筋肉を強化し、肩関節の安定性を高める効果があります。ダンベルやチューブを使った運動、壁を使った腕立て伏せなどを行いましょう。ただし、痛みを感じる場合は無理に行わず、専門家のアドバイスを受けながら進めるようにしましょう。
再発予防とセルフケア
再発防止のための生活習慣
肩関節周囲炎の再発を防ぐためには、日頃から正しい姿勢を心がけ、肩甲骨周りの筋肉を意識的に動かすことが大切です。また、冷えは大敵ですので、体を温めるように心がけましょう。
肩関節周囲炎は、一度症状が改善しても、再発する可能性のある疾患です。再発を防止するためには、日頃から適切な生活習慣を心がけることが重要です。
まず、正しい姿勢を保つように意識しましょう。猫背や前かがみの姿勢は、肩関節に負担をかけ、再発の原因となります。背筋を伸ばし、胸を張った姿勢を保つように心がけましょう。椅子に座る際は、深く腰掛け、背もたれに背中をしっかりとつけるようにしましょう。
肩甲骨周りの筋肉を意識的に動かすことも大切です。肩甲骨を寄せたり、回したりする運動を定期的に行いましょう。これにより、肩甲骨周りの筋肉の柔軟性が保たれ、肩関節への負担を軽減することができます。
冷えは、肩関節周囲の血行を悪くし、痛みを悪化させる原因となります。体を温めるように心がけましょう。入浴やシャワーで温める、温かい飲み物を飲む、肩を温めるなどの対策を行いましょう。
定期的なストレッチと運動
肩関節の柔軟性を維持するために、定期的にストレッチや軽い運動を行いましょう。痛みがない範囲で、無理なく継続することが重要です。専門家のアドバイスを受けながら、自分に合った運動メニューを見つけましょう。
肩関節の柔軟性を維持するためには、定期的なストレッチが欠かせません。肩を回す、腕を上げる、肩甲骨を寄せるなど、様々なストレッチを毎日行いましょう。
痛みがない範囲で、無理なく継続することが重要です。ストレッチを行う際は、呼吸を止めずに、ゆっくりと筋肉を伸ばすように意識しましょう。インターネットや書籍などで紹介されているストレッチを参考に、自分に合ったストレッチを見つけてみましょう。
軽い運動も、肩関節周囲の筋肉を強化し、肩関節の安定性を高める効果があります。ウォーキング、水泳、ヨガなど、肩に負担がかからない運動を選び、定期的に行いましょう。
運動を行う際は、事前にストレッチを行い、体を温めてから始めるようにしましょう。運動後も、クールダウンを行い、筋肉の疲労を和らげることが大切です。
専門家のアドバイスを受けながら、自分に合った運動メニューを見つけることも重要です。医師や理学療法士に相談し、肩関節の状態や体力レベルに合わせた運動メニューを作成してもらいましょう。

専門家への相談
少しでも肩に違和感を感じたら、早めに整形外科を受診し、専門家の診察を受けるようにしましょう。早期発見・早期治療が、症状の悪化を防ぎ、早期回復につながります。
肩関節周囲炎は、放置すると症状が悪化し、日常生活に支障をきたすことがあります。少しでも肩に違和感を感じたら、早めに整形外科を受診し、専門家の診察を受けるようにしましょう。早期発見・早期治療が、症状の悪化を防ぎ、早期回復につながります。
整形外科では、問診や理学的検査、画像検査などを行い、肩の痛みの原因を特定します。肩関節周囲炎と診断された場合は、症状や進行度合いに応じて、適切な治療法が選択されます。
薬物療法、リハビリテーション、注射療法、手術療法など、様々な治療法があります。専門医の指示に従い、適切な治療を受けるようにしましょう。
また、治療だけでなく、日常生活での注意点やセルフケアの方法についても、専門家からアドバイスを受けるようにしましょう。正しい姿勢の保ち方、肩に負担をかけない動作、ストレッチや運動の方法など、再発防止のための知識を身につけることが重要です。
まとめ
肩関節周囲炎は、適切な治療とセルフケアで改善できる疾患です。痛みを我慢せずに、専門家のアドバイスを受けながら、根気強くリハビリに取り組みましょう。金沢病院をはじめ、多くの医療機関で専門的な治療を受けることができます。早期回復を目指して、前向きに取り組みましょう。
肩関節周囲炎は、適切な治療とセルフケアを行うことで、症状を改善し、日常生活を取り戻すことができる疾患です。痛みを我慢せずに、早めに専門家の診察を受け、適切な治療を受けるようにしましょう。また、日常生活での注意点やセルフケアの方法を学び、再発防止に努めることも重要です。
リハビリテーションは、肩関節の可動域を広げ、筋力を強化するために不可欠です。専門家のアドバイスを受けながら、根気強くリハビリに取り組みましょう。
肩関節周囲炎は、つらい症状を伴いますが、適切な治療とセルフケアを行うことで、必ず改善することができます。早期回復を目指して、前向きに取り組みましょう。あきらめずに、根気強く治療を続けることが大切です。
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出典・間接引用
医療法人社団 景翠会 金沢病院
五十肩(四十肩)の症状チェックと治療法/やってはいけないことは?
アリナミン
五十肩でやってはいけないこととは?痛みを緩和する方法も紹介





