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坐骨神経痛 アイキャッチ

坐骨神経痛にリリカ、タリージェが効かない場合の対策と対処法

坐骨神経痛に悩む人にとって、これでよくなりますと医師から処方されたリリカ、タリージェという薬が効かないという状況は非常に辛いものです。

 

あまり効いた感じがしないものを服用し続け、次の診察日までの2~3週間痛みしびれを我慢し続けるのも不安でしかありませんよね。

 

本記事では、リリカ、タリージェが効かない、でも早く今の痛み、しびれを少しでも回復の方向へ導きたい場合の対策と対処法について、整形外科で8年間勤めていた医療系国家資格者が詳しく解説します。

記事監修者の顔写真

​記事の監修者情報

​吉原 稔

資格​:柔道整復師(国家資格)
​柔道整復師専科教員
​NSCA CSCS

(全米ストレングス・コンディショニングスペシャリスト)

​2010~2015年 医療法人堺整形外科医院 福岡スポーツクリニック
2015~2017年 医療法人TSC タケダスポーツクリニック
2018~現在   よし 姿勢&スポーツ整骨院 (佐賀県佐賀市)
2014~2017年 福岡医療専門学校 柔道整復科非常勤講師
2015~2023年 九州医療専門学校 柔道整復科非常勤講師
2024~現在   福岡医健・スポーツ専門学校 柔道整復科非常勤講師  

​目次

​リリカ、タリージェの基本情報

なぜリリカ、タリージェが効かないことがあるのか

リリカ、タリージェの副作用について

市販薬の選択肢

漢方薬の利用

専門医による代替薬の提案

​神経ブロック注射

​物理療法、手技療法の効果

​手術が必要な場合

​ストレッチと運動

​姿勢の改善

​生活習慣の見直し

​まとめ

​出典

​リリカ、タリージェの効果と限界

​◎ リリカ、タリージェの基本情報

リリカ、タリージェは神経痛を軽減するために開発された薬ですが、全ての人に効果があるわけではありません。

プレガバリンという一般名のお薬の先発薬の名前がリリカです。
ミロガバリンという一般名のお薬の先発薬の名前がタリージェです。

リリカ、タリージェは、神経細胞間の信号伝達を阻害することで、痛みや痺れなどの症状を和らげる効果が期待されています。

リリカとタリージェが効果が高い疾患として期待されるのが、頸椎椎間板ヘルニア、胸郭出口症候群、肩関節周囲炎、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、帯状疱疹後神経痛等があります。

しかし、これらの疾患として診断され処方されても、個々の体質や症状の原因によって効果が異なるため、リリカ、タリージェが効かない場合も少なくありません。

薬内服の写真

​◎ なぜリリカ、タリージェが効かないことがあるのか

リリカ、タリージェが効かない理由には、個々の体質や症状の原因など様々な要因があります。

 

リリカ、タリージェは神経細胞間の信号伝達を阻害することで痛みを軽減しますが、この作用が十分に発揮されない場合や、そもそも今の痛みは神経由来以外の原因による痛みかもしれません。その場合はリリカ、タリージェの効果が期待できません。

 

例えば、筋肉の炎症や関節由来の痛みなどの神経由来以外の原因による痛みには、リリカ、タリージェは効果を発揮しない可能性があります。

そのため、医師から頸椎椎間板ヘルニア、胸郭出口症候群、肩関節周囲炎、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症と診断されたとしても今の症状は、筋肉や関節由来の痛みが神経由来の痛みより割合が多いため、リリカ、タリージェの効果を感じていない可能性があります。

ではどうすればいいのかを下に書きすすめていきますね。

坐骨神経痛の痛み 例

​◎ リリカ,タリージェの副作用について

その前にリリカ、タリージェの副作用について書いていきます。

一般的に薬には何かしらの副作用があり、必ず副作用が起きるわけではないので、ご心配なく。

リリカ、タリージェの主な副作用や注意点として

精神神経系症状:めまい、傾眠、頭痛、意識消失などがあらわれる場合がある

消化器症状:吐き気、便秘などがあらわれる場合がある

眼症状:霧視、複視などがあらわれる場合がある

代謝障害:血糖値や体重の変動、浮腫などがあらわれる場合がある

肝機能障害:頻度は稀である

がいわれております。

リリカには眠気やめまいなどの副作用があり、これが薬効を感じにくくする一因となることもあります。

 

リリカは、神経細胞間の信号伝達を阻害することで、痛みや痺れなどの症状を和らげる効果が期待されていますが、同時に、脳や神経系にも影響を与える可能性があります。そのため、リリカを服用すると、眠気やめまい、ふらつき、集中力の低下などの副作用が起こることがあります。

 

これらの副作用は、リリカの服用を続けることで軽減される場合もありますが、中には副作用が強く、日常生活に支障をきたす場合もあります。

 

また、リリカは依存性があるという報告もあり、長期にわたって服用する場合には注意が必要です。

​リリカ、タリージェ以外の薬物療法

​◎ 市販薬の選択肢

坐骨神経痛に対する市販の痛み止めや外用薬について紹介します。坐骨神経痛の痛みには、市販薬の痛み止めや外用薬も有効な場合があります。

 

市販薬の痛み止めには、鎮痛成分としてアセトアミノフェンやイブプロフェンなどが含まれており、これらの成分は、神経痛を和らげる効果が期待できます。

また、外用薬には、炎症を抑える成分や血行を促進する成分などが含まれており、これらの成分は、神経痛を和らげるとともに、炎症の改善にも役立ちます。

 

ただし、私の経験上、リリカ、タリージェと消炎鎮痛剤(アセトアミノフェン、ロキソニンなど)を一緒に処方されることが多いので、一緒に処方されている場合は市販薬は必要ないかもしれません。

​◎ 漢方薬の利用

漢方薬は身体のバランスを整え、自然治癒力を高めることが期待できます。漢方薬は、体の状態や症状に合わせて、複数の生薬を組み合わせて処方されます。

よく処方される漢方薬として、芍薬甘草湯、牛車腎気丸、疎経活血湯、桂枝加朮附湯などの漢方を出されることが多いようです。

坐骨神経痛には、神経の炎症を抑えたり、血行を促進したりする効果のある漢方薬が用いられます。

漢方薬は、リリカなどの西洋薬と比べて副作用が少なく、体質に合わせた治療ができるというメリットがあります。

 

ただし、漢方薬の効果は個人差が大きく、東洋医学である漢方薬は遅効性のものも多く、すぐに効果が出るわけではありません。

また、漢方薬も、医師の診察を受けてから服用するようにしましょう。

漢方薬 例

​◎ 専門医による代替薬や代替え治療案の提案

リリカ、タリージェが効かない場合、専門医に相談して他の神経痛治療薬を提案してもらうのが良いでしょう。約1週間も使ってみても効果を感じなければ、診察日を待たずにすぐ相談してみてください。

リリカ、タリージェが効かない場合は、他の神経痛治療薬を試してみるのも有効です。

リリカが効かない人がタリージェに変更するとよく効くなんてことはよくあります。

さらに神経痛治療薬には、リリカ、タリージェ以外にも様々な種類があり、それぞれの薬剤には特徴や副作用が異なります。

神経痛時によく出される他の薬は、トラムセット、トラマール、ノイロトロピン、オパルモン、サインバルタなどの薬があります。

専門医は、患者の症状や体質に合わせて、最適な治療薬を提案してくれます。また、専門医は、リリカ、タリージェ以外の治療法についてもアドバイスをしてくれます。例えば、神経ブロック注射や物理療法など、様々な治療法があります。

神経ブロックの例
効果と限界
以外の薬物

​● 坐骨神経痛の投薬以外の治療方法

​◎ 神経ブロック注射

神経ブロック注射は直接痛みの原因となる神経をブロックする治療法です

神経ブロック注射は、痛みを伝えている神経に麻酔薬を注射することで、痛みを一時的に抑える治療法です。神経ブロック注射は、坐骨神経痛の痛みが強い場合や、他の治療法が効果を発揮しない場合に有効な治療法です

 

神経ブロック注射は一時的な効果しかない場合も多くあります。ただし、一時的にでも神経痛の過敏性が抑えられるとそれをきっかけに症状が落ち着く方は多くいるので、「どうせ一時的なら痛い思いしてまで注射打ちたくない」とは言わず、にっちもさっちもいかないなら、早めに過敏になっている神経を落ち着かせた方がいいので、早めに打ってもいいでしょう。

神経ブロック注射には、出血や感染などのリスクもあります。

注射を打つかどうかは専門医の判断なので、適応を判断して必要性があればするのが一般的なので、必ず打てるわけではありません。専門医と相談してみてください。

​◎ 物理療法や手技療法、運動療法の効果

リリカ、タリージェが効いていない場合、今の症状は神経痛の割合は少なく、筋肉や関節の痛みの割合が多いかもしれません。

​そんな時は投薬より、病院でのリハビリ、整体、整骨院の施術が効果的かもしれません

 

物理療法や手技療法、運動療法は長期的な痛みの軽減に効果的です。物理療法には、温熱療法や電気療法などがあります。

手技療法は、いろんな方法がありますが、関節を調整して筋肉の緊張を和らげたり、神経と筋肉の癒着している部分を施術して、神経の滑走をよくして興奮をおさえたり、マッサージで血行を促進したりすることで、坐骨神経痛の痛みを軽減する効果が期待できます。

 

また、運動療法では、姿勢の改善や筋力強化などを行うことで、坐骨神経痛の再発予防にも役立ちます。

手技療法の一例
手技療法の例2

​◎ 手術が必要な場合

痛みが非常に強く、他の治療法が効果を発揮しない場合には手術が選択肢となることがあります。坐骨神経痛の手術は、神経を圧迫している原因を取り除く手術です。

 

例えば、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などが原因で坐骨神経痛が起こっている場合は、これらの原因を取り除く手術を行うことで、坐骨神経痛の痛みを改善することができます。

 

ただし、手術には、出血や感染などのリスクがあります。また、手術後もリハビリテーションが必要となる場合があります。

投薬以外

​● 日常生活でできること

​◎ ストレッチと運動

定期的なストレッチや適度な運動は、痛みの軽減だけでなく再発予防にも役立ちます。坐骨神経痛の痛みを軽減するためには、ストレッチや運動が有効です。

ストレッチは、筋肉の緊張を和らげ、血行を促進することで、痛みの軽減に役立ちます。当院で指導するストレッチ(下記図)を一つご紹介します。

 

運動は、筋肉を強化することで、姿勢を改善し、坐骨神経への負担を減らす効果が期待できます。

 

ただし、運動は無理のない範囲で行うようにしましょう。痛みが増したり、症状が悪化したりする場合は、すぐに運動を中止し、医師の診察を受けるようにしましょう。

坐骨神経ストレッチの例

​◎ 姿勢の改善

良い姿勢を保つことで坐骨神経への負担を減らし、症状の悪化を防ぎます。坐骨神経痛は、悪い姿勢によって、坐骨神経が圧迫されることで起こることがあります。そのため、良い姿勢を保つことが、坐骨神経痛の予防や改善に重要です。正しい姿勢を意識して生活するようにしましょう。また、長時間同じ姿勢でいる場合は、こまめな休憩を挟むようにしましょう。

​◎ 生活習慣の見直し

健康的な食事や十分な睡眠など、全体的な生活習慣の見直しも重要です。坐骨神経痛は、生活習慣の乱れによって悪化する可能性があります。そのため、健康的な食事を心がけ、十分な睡眠をとるようにしましょう。また、ストレスをためないように、適度な運動や趣味を楽しむことも大切です。

日常生活

​● まとめ

​◎ まとめ

リリカ、タリージェが効かない場合でも適切な治療法を見つけることで、坐骨神経痛の症状を効果的に管理することが可能です。この記事を参考に、自分に合った治療法を見つけてください。坐骨神経痛は、適切な治療を行うことで、症状を改善し、日常生活を送ることができるようになります。

 

ただし、坐骨神経痛は、再発しやすい病気です。そのため、治療後も、定期的に医師の診察、リハビリの先生、整体院、整骨院の先生の施術を受けるようにしましょう。

 

また、日常生活でできる予防策を心がけることで、坐骨神経痛の再発を防ぐことができます。

​◎ 出典と間接引用

まとめ
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