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DALL·E 2024-08-25 11.00.57 - A scene sho

脊柱管狭窄症でオパルモンやタリージェが
効かない場合の対処法

脊柱管狭窄症と診断されて、立っているときや歩くのもつらいのに、出された薬を飲んでも効果が感じられないのはつらいですよね。

少しでも早く良くなりたい、でも薬の効果が感じられない、少しでも楽になるためにはどうすればいいかわからないそんな気持ちでこの記事を見ている方も多いと思います。

脊柱管狭窄症の治療には、オパルモンやタリージェなどの薬が用いられますが、すべての患者に対して効果があるわけではありません。

 

この記事では、これらの薬が効かない場合の対処法や代替治療法について詳しく解説します。

本記事では、オパルモン、タリージェが効かない、でも早く今の痛み、しびれを少しでも回復の方向へ導きたい場合の対策と対処法について、整形外科で8年間勤めていた医療系国家資格者が詳しく解説します。

記事監修者の顔写真

​記事の監修者情報

​吉原 稔

資格​:柔道整復師(国家資格)
​柔道整復師専科教員
​NSCA CSCS

(全米ストレングス・コンディショニングスペシャリスト)

​2010~2015年 医療法人堺整形外科医院 福岡スポーツクリニック
2015~2017年 医療法人TSC タケダスポーツクリニック
2018~現在   よし 姿勢&スポーツ整骨院 (佐賀県佐賀市)
2014~2017年 福岡医療専門学校 柔道整復科非常勤講師
2015~2023年 九州医療専門学校 柔道整復科非常勤講師
2024~現在   福岡医健・スポーツ専門学校 柔道整復科非常勤講師  

​目次

​・脊柱管狭窄症の基本知識

​・脊柱管狭窄症の主な症状

​・脊柱管狭窄症の診断方法と検査方法

​・オパルモン(プロレナール)の基本情報とその効果

・タリージェの基本情報とその効果

・オパルモン、タリージェが効かない理由

・市販薬の選択肢や他の処方薬

・漢方薬の利用

・専門医による代替薬の提案

​・神経ブロック注射

​・物理療法、手技療法の効果

​・手術が必要な場合

​・ストレッチと運動

​・姿勢の改善

​・生活習慣の見直し

​まとめ

​出典

​● 脊柱管狭窄症とは

​・脊柱管狭窄症の基本知識

脊柱管狭窄症は、脊髄や脚に行く神経(馬尾神経)が通る脊柱管が脊椎の変形や椎間板が年齢の変化でつぶれてしまう、黄色靭帯といわれる靭帯がたるむことで狭くなります。これを狭窄といいます。狭窄された部分で脊髄や神経根が圧迫され、痛みや痺れなどの症状を引き起こす病気になります。

 

加齢に伴い、椎間板の変性や骨の増殖などが原因で起こることが多く、40歳代以降に発症することが多く、特に腰椎や頸椎に多く見られます。

 

この記事ではたくさんの方が困っている腰部脊柱管狭窄症について書いていきますね。

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脊柱管狭窄症とは

​・脊柱管狭窄症の主な症状

​腰部脊柱管狭窄症の主な症状は、以下のようなものがあります。

痛み:腰痛、臀部痛、大腿の痛み、下腿の痛み、足先の痛み

痺れ:足先、足の裏、ふくらはぎ、太もも、お尻の痺れ

筋肉の衰え:臀部、大腿、下腿、足の筋肉の衰え、歩行困難

排便・排尿障害:排便困難、頻尿、尿失禁 、尿閉

 

腰部の脊柱管が狭窄されて、神経根と呼ばれる部分か馬尾神経と呼ばれる神経が刺激を受けます

神経根が狭窄されると、坐骨神経、大腿神経等に沿った部分に痛みとしびれが出現します。

また馬尾神経が絞扼されると長時間歩いたり、立ったりすると症状が悪化し、休息すると改善するというサイクルを繰り替えす間欠性跛行という症状が出現します。

症状は人によって異なり、軽度なものから重度なものまで様々です。​

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​・脊柱管狭窄症の診断方法と検査方法

脊柱管狭窄症の診断は、問診、身体診察、画像検査などによって行われます。

問診:症状の経過、日常生活での状況などを詳しく聞き取ります。

臀部から脚にかけての痛みや、しびれ、立っていられる時間や歩ける距離、時間を詳しく聞いていきます。

身体診察:神経の診察、脊椎の可動域の確認などを行います。大腿神経、坐骨神経を牽引して刺激を与える検査や、知覚異常がないかの検査や筋力検査をします。

画像検査:X線検査、MRI検査、CT検査などを行い、脊柱管の狭窄の程度や神経の圧迫状況などを確認します。

これらの検査結果に基づいて、脊柱管狭窄症と診断されます。

​● オパルモンとタリージェの治療効果と限界

​・オパルモン(プロレナール)の基本情報とその効果

オパルモン(プロレナール)は、プロスタグランジンE1誘導体製剤(抗血小板薬)で一般名はリマプロストアルファデクス錠といいます。

​腰部脊柱管狭窄症は、狭窄された神経の毛細血管の血流が悪くなり、脚に行く神経が正常に働かない状態になっています。

オパルモン​四肢の毛細血管の血流を改善する作用のみならず、腰部脊柱管の中を走っている馬尾神経に栄養を供給している血管の血流を改善することが報告されたことから腰部脊柱管狭窄症に使われています。

 

効果として

  • 腰部脊柱管狭窄症の下肢疼痛の改善

  • 腰部脊柱管狭窄症の自覚症状の改善

  • 腰部脊柱管狭窄症の下肢しびれの改善

  • 腰部脊柱管狭窄症の歩行能力の改善

 

副作用は

下痢 、 悪心 、 潮紅 、 ほてり 、 発疹 、 腹部不快感 、 腹痛 、 頭痛 、 肝機能異常 、 食欲不振

が起こる可能性があるといわれています。​​

オパルモン、プロレナールの効果は私の経験上、即効性は少なく、2週間服用を続けて、効果が表れる人が多いように感じます。

薬を飲んでるけど変わらないと心配になっている人もいらっしゃると思いますが、オパルモンは2週間以上飲み続けたほうが良いと思います。

​1か月も服用しているけど変わらないという方は、この記事を読み進めて参考にされてください。

​・タリージェの基本情報とその効果

タリージェは、ミロガバリンという成分を含んだ薬剤で、神経の興奮を抑える作用があります。脊柱管狭窄症による神経の痛みや痺れを軽減する効果が期待できます。

 

タリージェは、オパルモンと比べて胃腸への負担が少なく、副作用も比較的少ないとされています。しかし、めまい、ふらつき、眠気などの副作用が報告されています。

​同じ効果が期待できるリリカという薬も脊柱管狭窄症に使われます。リリカは、プレガバリンという成分を含んだ薬剤で腰部脊柱管狭窄症によく使われるお薬です。

​タリージェ、リリカは私の経験上、数日以内から効果を感じる人もいる印象です。遅くとも1~2週間の間に効果を感じる人が多いです。1か月も服用しているけど効果を感じない人はさらに読み進めてみてください。

​・オパルモンとタリージェが効かない理由

オパルモンやタリージェが効かないと感じている人も多いと思います。

理由は、以下のことが考えられます。

人によって効果の感じ方が違うことで薬剤の効き目が弱いと感じられます。

 

他には脊柱管狭窄症が進行している他の病気や症状が原因で薬剤の効果が得られない薬剤の服用方法が適切でないことが考えられます。

オパルモンやタリージェが効かない場合は、医師に相談し、薬の増量や他の治療法を検討する必要があります。

オパルモン(プロレナール)は狭窄部の神経の毛細血管を拡張させる効果があります。

服用しても効果を感じないのであれば、脊柱管狭窄症はあるけれど、今のつらい症状は毛細血管の阻血による症状ではなく、下記の画像のようなほかの体の問題(生活習慣や姿勢の乱れ、ゆがみ)で今の症状が起きていることが示唆されます。

タリージェ(リリカ)は神経の圧迫や刺激で炎症などによって神経の過興奮が起きていますが、それを抑える効果があります。ただそれを服用しても効果を感じていなければ、薬量が少ないか、神経の問題ではなく、筋肉や

​関節が問題で今の症状は起きているかもしれません。

効果と限界

​● オパルモン,タリージェ以外の薬物療法

・市販薬や他の処方薬

市販薬では、鎮痛成分として、イブプロフェン、ロキソプロフェン、ジクロフェナクなどが含まれたものが販売されています。

 

これらの薬剤は、オパルモンやタリージェと同様に、痛みや炎症を抑える効果が期待できます。しかし、市販薬は、医師の診察を受けていないため、自己判断で服用することは危険です。

 

市販薬の服用を検討する場合は、薬剤師に相談するようにしましょう。

 

病院で多くはロキソプロフェンやセレコキシブとオパルモン、リリカ併用して出されることが多いので、市販薬は必要ないかもしれません。

もしオパルモン、タリージェ以外に出されていなければ、市販薬も検討してみてください。

・漢方薬の利用

漢方薬は、体の状態に合わせて、複数の生薬を組み合わせて処方されます。

 

神経の痛みや痺れを改善する効果のある漢方薬がいくつかあります。

例えば、葛根湯(かっこんとう)、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などを処方されることがあります。

 

漢方薬は、副作用が少なく、体質に合わせた治療ができるというメリットがあります。しかし、効果が出るまでに時間がかかる場合もあります。漢方薬の服用を検討する場合は、漢方専門医に相談するようにしましょう。

・専門医による代替薬の提案

オパルモンやタリージェが効かない場合は、専門医に相談し、他の薬剤を検討する必要があります。

医師から処方される薬剤には、オパルモンやタリージェ以外にも、様々な種類があります。

 

例えば、神経の痛みを抑える効果のある薬剤として、トラムセット、アミトリプチリン、デュロキセチン、ノイロトロピンなどが挙げられます。

 

また、筋肉の緊張を和らげる効果のある薬剤として、リンラキサーなどが挙げられます。これらの薬剤は、オパルモンやタリージェと比べて、副作用が異なる場合があります。医師の指示に従って服用するようにしましょう。

専門医は、患者さんの症状や病状に合わせて、適切な薬剤を処方してくれます。また、薬剤の副作用や注意点についても詳しく説明してくれます。

以外の薬

​● 脊柱管狭窄症の投薬以外の治療方法

・神経ブロック注射

神経ブロック注射は、痛みや痺れを起こしている神経に、麻酔薬やステロイド薬を注射する治療法です。神経の炎症を抑え、痛みや痺れを軽減する効果が期待できます。神経ブロック注射は、効果が早く、比較的副作用が少ない治療法です。しかし、効果は一時的な場合があり、繰り返し注射が必要になることもあります。

私の経験上、注射で一時的にも痛みが軽減されると、それを境に症状が緩和されることがよくあります。​

​注射を打つかどうかは専門医の判断になりますが、あまりに症状が強い場合は検討してみるといいでしょう。専門医の先生に相談してみてください。

・物理療法や手技療法

物理療法には、温熱療法、電気療法、超音波療法などがあります。これらの療法は、痛みや痺れを軽減する効果が期待できます。

 

また、手技療法には、マッサージ、ストレッチ、カイロプラクティック、整体などがあります。これらの療法は、マッサージ、ストレッチは筋肉の緊張を和らげ、血行を促進する効果が期待できます。

整体にはいろいろな種類があり一概に表現できませんが、脊柱管狭窄症の方は、骨盤が後傾に倒れ、骨盤が前方に偏移している人が多く、狭窄部分がさらに助長されています。足首、股関節、骨盤帯、背中(胸郭)の可動域を改善すると狭窄はあるけれど、症状がなくなる人が多くいます。

それが、狭窄症で整体が効いたといわれるゆえんです。

​当院では腰部脊柱管狭窄症を改善するために、筋膜リリースと、トリガーポイント、ボキボキしない骨盤矯正、猫背強制をすることで多くの人のお役に立てています。

物理療法や手技療法は、薬物療法と併用することで、より効果が期待できます。

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・必要に応じた手術

脊柱管狭窄症が進行し、薬物療法や非薬物療法で効果が得られない場合は、手術が検討されます。手術では、狭くなった脊柱管を広げることで、神経の圧迫を解除します。手術は、効果が高い治療法ですが、リスクも伴います。手術の必要性については、医師とよく相談するようにしましょう。

投薬以外の治療

​● 日常生活での対策

・適度なストレッチと運動

度なストレッチや運動は、筋肉の柔軟性を高め、血行を促進する効果があります。手技療法のところでも書きましたが、脊柱管狭窄症の方は、足、股関節、骨盤帯、胸郭の可動域を広げる必要があります

ストレッチや運動でその部分の可動域を広げ、よい姿勢がキープできるようになると脊柱管狭窄症の症状を改善する効果も期待できます。ただし、激しい運動は、症状を悪化させる可能性があるため、無理のない範囲で行うようにしましょう。

 

​股関節、臀部の可動域を広げ、坐骨神経の滑走を促してくれるストレッチをご紹介​
 

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・正しい姿勢の維持

猫背や反り腰などの姿勢は、脊柱管を狭くする原因となります。正しい姿勢を意識し、長時間同じ姿勢を続けずに、こまめな休憩を挟むようにしましょう。

 

特に50歳以降になると家でも仕事でも座ることが多くなってくると思います。

人体の構造上、座ったときは猫背になるのが楽です。座る姿勢は、脚に引っ張られて骨盤が後ろに傾くので、その上に乗っている背骨も丸まらざるをえません。骨盤が傾いたままでは、いくら背筋を伸ばそうとしても、苦痛なだけで長続きしないのです。骨盤がしっかり立った状態で座る。骨盤が立った状態で立つことがよい姿勢のコツです。

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・生活習慣の見直し

まずは体の硬さをリセットする習慣を身につけましょう。夜お風呂上りにストレッチを5分するだけでも変わります。

​上のストレッチ一つするだけでも変わります。ぜひ習慣にしていきましょう。

喫煙は、血管を収縮させ、血行を悪くする原因となります。また、肥満は、脊柱への負担を増大させます。喫煙や肥満は、脊柱管狭窄症の症状を悪化させる可能性があるため、生活習慣を見直すようにしましょう。

日常生活

​● まとめ

・まとめ

オパルモンやタリージェが効かない場合でも、適切な対処法や代替治療法があります。医師と相談しながら、自分に合った治療法を見つけることが重要です。
出典や参考資料
ここでは、脊柱管狭窄症に関する一般的な情報について説明しました。具体的な治療法や薬剤については、医師の診察を受けてください。
脊柱管狭窄症の治療には、薬物療法、非薬物療法、手術療法などがあります。薬物療法では、痛みや炎症を抑える薬剤、神経の興奮を抑える薬剤などが使用されます。非薬物療法では、神経ブロック注射、物理療法、手技療法などが行われます。手術療法では、狭くなった脊柱管を広げることで、神経の圧迫を解除します。

 

私は施術家なので、薬が効かない場合は整体師、整骨院の先生に施術してもらうことをお勧めします。ただ、マッサージをするだけのところにはいかないほうがいいです。

ちゃんと狭窄症の症状をよくする方法を知っている先生の所へいってみてください。

佐賀県にお住みなら私が施術することができます。ぜひご相談くださいませ。


脊柱管狭窄症の治療法は、患者さんの症状や病状、年齢、体力などによって異なります。治療法を選択する際には、医師とよく相談することが重要です。
脊柱管狭窄症は、早期に治療を開始することで、症状の悪化を防ぎ、日常生活の質を維持することができます。症状が気になる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

・出典(間接引用)

まとめ
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